日本での成功が通用しない?! 失敗から学んだ教訓

何事においても、成功するためには経験が欠かせません。しかし、その中には必ず失敗も含まれるでしょう。

「失敗は成功のもと」という言葉があるように、失敗から得られるものは多くあります。特に、ビジネスでの改善点を見つけたり、レジリエンスの強化には、失敗が適しているでしょう。

とはいえ、失敗はつらいもの。自分の不甲斐なさに打ちのめされ、呆然とします。恐怖を感じて、動けなくなる人もいるでしょう。

僕もかつて、自分の失敗に愕然としました。
今回は、そのことをお話ししましょう。

目次

狙うはホームラン! でも、現実は甘くなかった

日本で外資系ベンチャー企業に勤務していた僕は、大きな手応えを感じていました。かつてないほどの成果を収めたからです。

自信を得た僕は、日本人の先輩が開発したソフトウェアをアメリカで売り込もうと決意。JETROの支援を受け、順風満帆なスタートを切ったと確信していました。

「日本で培った経験と実績があれば、アメリカでもすぐに成功できるはずだ。」

意気揚々とアメリカに降り立ったのですが、結果は惨敗。ホームランどころか、ヒットすら打てずに日本へ帰国したのです。

walk through the airport

最大の失敗要因は、自分自身にあった

冷静に振り返ってみると、失敗の原因は自分自身にあったと気づきました。日本の成功体験が、僕に慢心をもたらしていたのです。

アメリカの市場にフィットしていないことに気づかずに、ただ前進していた僕は、事前準備さえきちんとできていませんでした。その結果、すべてがズレてしまっていたのです。

ノーヒットでも、学びはあった

この経験は、僕にとって大きな学びとなりました。市場調査の重要性、顧客視点を持つこと、そしてマーケット全体を深く理解すること。これらの大切さを痛感しました。

また、どれほどすぐれた商品やサービスであっても、事前準備が不十分だと、成果にはつながりません。顧客が求めているのは、「商品」ではなく「解決策」です。彼らの課題を解決できるような提案をするためには、綿密な事前準備が必要です。

Takeshi Nobuhara

何よりも、過去の成功体験にとらわれず、常に謙虚な姿勢で新しい市場に挑む必要がある。僕は身をもってこれらを理解しました。

失敗しても学び続けよう

「失敗は成功のもと」という言葉は、決してきれいごとではありません。しかし、僕の経験から言えるのは、失敗から得られる学びは計り知れないほど大きいということ。

失敗を恐れずに挑戦し続ければ、必ず道は開けると僕は今も確信しています。

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この記事を書いた人

総合商社で中近東および中南米向けの機械輸出ビジネスに従事した後、大手コンサルティングファームにてディレクターとして日本企業および欧米企業のグローバルプロジェクトを担当。2012年よりロサンゼルスに活動拠点を移し、2人の仲間とともに「Exa Innovation Studio(EIS)」を創業。

現在は、EISで日米欧の新規事業開発に取り組むと同時に、2020年に創業した日本特有の天然素材と道具を組み合わせたウェルネスブランド「Shikohin」および新規事業育成ファンド「E-studio」の経営に従事 。

起業家の世界的ネットワークであるEntrepreneurs’ Organization(EO)のロサンゼルスおよびラテンアメリカ・チャプターのメンバーとして、多くの若手起業家のコーチングに取り組む。2016年よりアクセラレーター「Founders Boost」でメンターを務め、多くのスタートアップのアドバイザーを務める。

慶應義塾大学環境情報学部卒業。

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