このブログを読んでくださっているみなさんは、釣りをしたことがありますか? 実は僕は、無類の釣り好き。幼い頃から釣りを楽しみ、アメリカでも釣りライフを満喫しています。
常々、釣りとビジネスには通ずるものがあり、釣りから多くのことが学べると僕は考えています。今回は、アメリカの釣り事情と、釣りから学んだビジネスの極意についてお話ししたいと思います。釣りから、ビジネスの成功につながるヒントが見つかるかもしれません。
釣り好きは父親の影響
僕の釣り好きは、広島出身の父親譲りです。広島県の瀬戸内海に近い地域で育った父親は、釣りが大好きでした。僕が幼い頃は、鎌倉から江ノ島へ車を飛ばし、クロダイやメジナを釣り上げては大喜びしていたのを覚えています。
そんな環境にいたからでしょう、僕も自然と釣りを楽しむようになりました。まだ日本にいた頃、幼い娘と一緒に逗子マリーナに行きシロキスや舌平目、また家族全員で江ノ島へ出向きカワハギなどを釣ったものです。東京湾がずいぶんと綺麗になってからは、スズキ、太刀魚、シーラといったさまざまな魚も釣りました。
著書でも触れましたが、釣りは私にとって、とても身近なもの。もちろん、アメリカに移住した後も、釣りを楽しんでいます。
アメリカではマグロざんまい
アメリカの西海岸は寒流の影響を受けます。そのため、この地域には大量のマグロがやってくるのです。
マグロ釣りは格別です。マグロの最盛期は8月、9月なのですが、70キロから80キロのマグロが10匹釣れた、なんてことはザラ。100キロ級のマグロを釣れたこともありました。
マグロ釣りを楽しんだあとは、夜通し捌くのが恒例です。疲れているはずが、ひたすらマグロを捌けるのは、格別の幸せを感じているからでしょう。
アメリカでは、マグロの大トロが捨てられがちです。おいしいことを知らないからか、あるいは、生食の習慣があまりないからかはわかりませんが、日本人からすると考えられませんよね。
逆に、アメリカ人からすると、魚の身だけでなく、骨や目玉まで食べ尽くす日本人の食習慣は奇妙に感じるかもしれません。実際、何度も驚かれたことがあります。
このような食文化の違いを感じるのも、またおもしろいです。
釣りには戦略的思考が必要
釣りというと、ただ竿を垂れて、ひたすら魚がかかるのを待つものだと思われがちです。しかし、実際はそうではありません。
釣りは、戦略的な思考と行動が求められる奥深い活動です。緻密な計画と実行力の有無が釣果を左右します。
まず、釣りをする前に、魚の種類と習性を把握しなければなりません。狙う魚の種類によって、最適な釣り場、時期、餌、仕掛けが異なるからです。魚の種類ごとの習性や行動パターンを理解しておかないと、満足な釣果は得られません。
環境への変化も意識する必要があります。天気、水温、潮位など、釣り場環境は常に変わります。その変化に合わせて、都度戦略を修正しなければなりません。
他の釣り人との情報交換も重要です。交流によって、新たな発見につながることもよくあります。一方で、多くの魚を釣ったり、狙った獲物を確実に釣り上げるには、他の釣り人との差別化が必要です。
この一連のプロセスを読むと、釣りが単なる娯楽でないことはおわかりいただけるでしょう。
不確実性に左右される釣りとビジネス
上記を読んで、釣りとビジネスが似ていると感じた人もいるのではないでしょうか。資金調達をしてから契約締結、そして結果を出すまでのビジネスのプロセスは、釣りと非常に似ています。
計画通りにいくことなんて、そうそうない、というのも共通項でしょう。天気はコロコロ変わるし、魚の気まぐれを人間には予測できません。それはビジネスだって同じです。想定外のことが起こるのは当たり前。そんな時に慌てずに、臨機応変な対応ができるかがカギを握るというのもまた、共通しています。
釣りが与えてくれること
目標設定の重要性、計画の柔軟性、チームワークの大切さなど、釣りを通して学んだことは多くあります。
何より、大きなマグロなどを釣り上げるには、一人では無理。仲間との連携プレーが不可欠ですが、これはビジネスでも言えること。一人ではできないことも、頼れる仲間と協力してなら乗り越えることができます。
釣りを通して得た教訓は、ビジネスにも通じるものがたくさんあります。もし、あなたがビジネスで壁にぶつかったり、新たな挑戦をしようと考えているのであれば、一度釣りをしてみてはいかがでしょうか。自然の中で過ごす時間は、きっとあなたに素晴らしい恩恵をもたらすでしょう。