2040年、人型ロボットが世界を変える—その影響と日本の課題

最近読んだForbes.comに、興味深い記事がありました。今日はその件について、僕個人が思うことを書きたいと思います。


原記事:forbes.com 原文
日本語記事:未来学者が選出、世界の「人型ロボット」メーカー主要16社の内訳

目次

人型ロボットの普及がもたらす未来


技術の進歩により、人型ロボットが私たちの生活に存在するのが当たり前になる——そんな未来が、ますます現実のものとなりつつあります。


上記でご紹介したforbes.comの記事では、2040年には、世界で100億台の人型ロボットが稼働し、1日の労働コストはわずか10ドルになる…そんな衝撃的な未来予測が報じられています。


人型ロボットは医療、製造業、サービス業、さらには交通やエンターテインメント業界まで、多岐にわたる分野での活用が見込まれています。それが実現すれば、掃除や介護、赤ちゃんのおむつ替えなどの家庭内労働はもちろん、企業の業務も大幅に効率化されるでしょう。


一方で、経済への影響も無視できません。現在のカリフォルニア州の最低賃金は時給20ドルですが、人型ロボットの普及が進めば、人件費が1ドルを下回る可能性があるのです。

アメリカの移民政策と自動化の加速


現在のアメリカでは、移民政策が厳格化され、急速に進められています。中南米からの移民が摘発され、本国へ強制送還されるケースが増えているというニュースは日本でも知られているでしょう。


この政策によって生じる影響はさまざまですが、低賃金で支えられているレストランや介護業界などの労働市場においては、深刻なインパクトがあるはずです。

このような状況下で、企業は安価な労働力の代替として自動化技術の導入を加速させています。人型ロボットは、24時間365日稼働し、病欠もなく、賃金交渉の必要もありません。店舗や工場がコスト削減の観点からロボットを導入するのは当然の流れといえるでしょう。

また、ロボットの価格が500万円程度だとしても、月額300ドルほどのサブスクリプション形式で利用できる可能性が指摘されています。この価格設定なら、中小企業や個人事業主でも導入が容易になり、ロボット市場は爆発的に成長するかもしれません。

日本企業が直面する課題とは?


こうした世界的な動向を踏まえたとき、日本企業がどのように対応すべきかが問われます。現在、日本は少子高齢化の影響で労働力不足が深刻化していますが、この変化の中で、日本企業はどのように対応すべきでしょうか?


次回のポストではその点を考えてみたいと思います。

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この記事を書いた人

総合商社で中近東および中南米向けの機械輸出ビジネスに従事した後、大手コンサルティングファームにてディレクターとして日本企業および欧米企業のグローバルプロジェクトを担当。2012年よりロサンゼルスに活動拠点を移し、2人の仲間とともに「Exa Innovation Studio(EIS)」を創業。

現在は、EISで日米欧の新規事業開発に取り組むと同時に、2020年に創業した日本特有の天然素材と道具を組み合わせたウェルネスブランド「Shikohin」および新規事業育成ファンド「E-studio」の経営に従事 。

起業家の世界的ネットワークであるEntrepreneurs’ Organization(EO)のロサンゼルスおよびラテンアメリカ・チャプターのメンバーとして、多くの若手起業家のコーチングに取り組む。2016年よりアクセラレーター「Founders Boost」でメンターを務め、多くのスタートアップのアドバイザーを務める。

慶應義塾大学環境情報学部卒業。

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