大勢の人が集まるパーティーや会議の場。「うまく話さなきゃ」と焦ってしまい、結局何も伝えられなかった……なんていう経験はありませんか?
僕は何度もありました。特にアメリカという異文化環境の中で、自分の考えをどう伝えればいいか、ずっと悩んでいたのです。
話し方で大切なのは「スキル」より「マインドセット」だった
そこで、3ヶ月にわたるプロのコミュニケーションコーチングを受けることにしました。
その結果─
自信を持って話すために必要なのは、流暢な話し方のスキル以前に、3つの重要な「マインドセット」だったことがわかったのです。
今回は、僕がコーチから授かった、あなたのコミュニケーションを劇的に変えるかもしれない3つの秘訣をお伝えします。
なぜ僕はコミュニケーションに悩んでいたのか?
僕がコーチングを受けようと決意した背景には、切実な悩みがありました。
自分の人生で成し遂げたいビジョンは明確になったものの、それを異文化の人々、特にパーティーのような賑やかな場所で、どう表現すれば心に響くのかが分からなかったのです。
機関銃のように話す人たちの中で、つい「自分を良く見せよう」「認めてもらおう」と必死になり、空回りするばかり。
そんな僕に、日系アメリカ人で元役者という経歴を持つコーチは、表面的なテクニックではない、コミュニケーションの「本質」を教えてくれました。

プロから教わった3つの黄金律
黄金律その1─堂々とした佇まいで自信を持つ
コーチから、最初に言われたのが、「一生懸命、自分を証明するように話す必要はない」ということでした。
これまでの経験や実績、そして何より「その場にいる」という事実そのものが、あなたの価値を物語っている。 大切なのは、まず自分に自信を持ち、堂々とした「佇まい」でいること。焦って自分を売り込む言葉は、かえって相手に届かないのです。
黄金律その2─要点を短く伝える
続いて、「あなたは、自分の考えをすべて伝えようとして、長々と話してしまっていない?」と、コーチは僕に尋ねました。
「常にそうかも知れない」と答える僕に、コーチは「そんなの誰も聞いていない」とバッサリ!
大切なのは、「Bite-size(一口サイズ)」で、要点を短く、意思を込めて伝えること。そして、相手の反応を待ち、会話のキャッチボールを楽しむこと。これにより、一方的な演説ではなく、双方向の豊かなコミュニケーションが生まれる」のだと。
黄金律その3─会話の主導権を自分のペースに引き寄せる
さらに、「質問されたら、すぐに答えなければ」というのは、実は僕の思い込みだとも気づかされました。 コーチは、「聞かれた質問に、そのまま答える必要はない」と言うのです。
「たとえば、『その点については、まずこちらの観点から説明させてください』という風に、いったん切り返す。これで、会話の主導権を自分の土俵に引き寄せて、自分のペースで、本当に伝えたいメッセージを的確に届けることができる」と教えてくれました。
そして、「だって、会話は『インタビュー』じゃないんだから」とも。
いずれの話も、まさしく目からウロコでした。
自信は「自分らしい表現」から生まれる
プロのコーチングを受けて、僕のコミュニケーションへの考え方は180度変わりました。
大切なのは、誰かの真似をすることではなく、自分という人間を理解し、自分のペースで、自分らしく表現すること。
この記事を読んでくれているあなたが話し方に悩んでいるなら、まずはこの3つのマインドセットを試してみてください。きっと、余計な力が抜け、自信を持って相手と向き合えるようになるはずです。

