【第1回】1兆ドルの巨大市場が到来!人生100年時代を変える「長寿&健康寿命エコシステム」

これからの時代、ただ長生きするだけでなく「健康に活動できる期間(健康寿命)」をいかに延ばすかが、僕たちの生活を豊かにする上で非常に重要になってきます。

そして今、この大きなニーズに応える「長寿&健康寿命エコシステム」という新しい考え方が、1兆ドル規模になるとも言われる未来の巨大市場として、世界中から熱い視線を集めているんです。

目次

「寿命」と「健康寿命」——その決定的な違い

まず、基本的な言葉の確認から始めましょう。

「寿命」とは、人が生まれてから亡くなるまでの時間のことです。一方で「健康寿命」とは、介護など人の助けを借りずに、自立して元気に生活できる期間を指します。

医療の進歩のおかげで、日本の平均寿命は世界トップクラスになりました。でも、実は最後の約10年間は、何らかのサポートが必要な状態で過ごす方が多いというデータもあります。

せっかく長生きするなら、最後まで自分の足で歩き、好きなことをして過ごしたい」——多くの人が願う、いわゆる「ピンピンコロリ」を実現したいという想いが、この市場の根底にあるんですね。

1兆ドル市場として注目される理由

では、なぜこの「長寿&健康寿命」が、これほどまでに巨大なビジネスチャンスとして注目されているのでしょうか。その最大の理由は、世界的な高齢化の加速です。

2030年までには世界の6人に1人が60歳以上になると予測されています。これはもはや他人事ではありません。僕たちの誰もが当事者になる未来です。 この大きな変化の中で、「病気になってから治す」という従来の医療だけでは、人々の願いを叶えることはできません。そこで、美容(アンチエイジング)、日々の健康管理(ウェルネス)、そして最先端の科学技術が融合した、全く新しい産業が生まれようとしています。これこそが「長寿&健康寿命エコシステム」の正体です。

あなたの生活も変わる!未来のヘルスケアの姿

この新しい市場が成長すると、僕たちの生活はどう変わるのでしょうか。

一番の変化は、「病気になってから病院へ行く」というスタイルから、「病気になる前に徹底的に予防する」という考え方が当たり前になることです。

例えば、毎日身につけているスマートウォッチが体調の小さな変化を察知してアドバイスをくれたり、AIがあなた専用の食事プランを考えてくれたり。そんなSF映画のような未来が、もうすぐそこまで来ています。

このように、「長寿&健康寿命エコシステム」は、僕たち一人ひとりの未来をより明るく、豊かにするための重要なキーワードです。

次回は、この巨大市場を構成する具体的なサービスや最新技術について、さらに詳しく掘り下げていきますので、ぜひお楽しみに!

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この記事を書いた人

総合商社で中近東および中南米向けの機械輸出ビジネスに従事した後、大手コンサルティングファームにてディレクターとして日本企業および欧米企業のグローバルプロジェクトを担当。2012年よりロサンゼルスに活動拠点を移し、2人の仲間とともに「Exa Innovation Studio(EIS)」を創業。

現在は、EISで日米欧の新規事業開発に取り組むと同時に、2020年に創業した日本特有の天然素材と道具を組み合わせたウェルネスブランド「Shikohin」および新規事業育成ファンド「E-studio」の経営に従事 。

起業家の世界的ネットワークであるEntrepreneurs’ Organization(EO)のロサンゼルスおよびラテンアメリカ・チャプターのメンバーとして、多くの若手起業家のコーチングに取り組む。2016年よりアクセラレーター「Founders Boost」でメンターを務め、多くのスタートアップのアドバイザーを務める。

慶應義塾大学環境情報学部卒業。

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