ご存じかもしれませんが、アメリカの医療費は世界的に見てもかなり高額です。歯科治療も例外ではありません。とはいえ、適切な保険に加入していれば、その負担は大幅に軽減されます。
今日は、日本で歯医者が大嫌いだった私が、アメリカの歯科医療システムに驚かされた体験をお話しします。
痛みとおさらば!アメリカ式歯科治療
アメリカの歯医者さんで一番びっくりしたのが、痛みをほとんど感じないで済むということ。
日本だと「歯医者=痛い」というイメージが強いですよね。でも、アメリカでは違うんです。 効率重視の考え方から、治療前には必ず麻酔をしてくれます。おかげで、痛みなくリラックスして治療を受けられます。
専門性の追求による驚きの分業制
もう一つ面白いのが、徹底的な分業制。これには本当に驚かされました。
最近、僕が左上の奥歯を治療したときの話です。かなり化膿していて、歯の状態を詳しく調べるためにCTスキャンが必要になりました。その際、なんと!CTスキャン搭載のワゴン車が自宅まで来てくれたのです。
これって、ただの珍しい出来事じゃないんです。
アメリカの歯科医療では、それぞれの専門家が自分の得意分野に集中するようになっているんですよ。CTの撮影は専門の業者さんが行い、そのデータを歯医者さんが見て治療方針を決めていきます。
インプラントが必要になったときも同じ。インプラント専門医が、僕が診てもらっている歯医者さんまで出張して来てくれました。
分業制という仕組みのおかげで、各分野のスペシャリストによる高度な治療が可能になっているのです。
保険選びも重要なポイント
医療つながりの話をもう一つ。アメリカの保険制度もなかなかユニークなんです。
一般的な健康保険とは別に、歯に限定した歯科保険や、目に限定した眼科保険があります。つまり、保険が細分化されているということです。
そのため就職の際は、会社がどんな保険をどのくらいカバーしてくれるかが、大切なチェックポイントになります。
政治と保険制度の関係
面白いことに、アメリカの医療保険は政治とも深い関係があるんです。
近年では、オバマケア(Affordable Care Act)の導入に始まり、トランプ政権に交代してオバマケアが廃止され、その後のバイデン政権下でもう一度復活と、目まぐるしく変化しました。
このことは、アメリカの医療保険制度が、政治と密接に関連していることを示しています。
民主党:全国民の保険加入を義務付け
共和党:個人の選択を重視
効率と専門性、そして選択の自由
ここまでお話したとおり、アメリカの歯科医療は「痛くない」「専門性が高い」「効率的」という特徴があります。確かに保険制度は複雑だし、政治の影響も受けやすい。でも、このシステムをうまく活用できれば、快適な治療を受けられるということです。
アメリカに住む僕たちは、このシステムを理解して、賢く選択していく力が求められているんだな、と実感しています。