3万円を払ってみて分かった、これからのビジネス成功法則

つい最近、僕は自身のビジネス観が変わる体験をしました。

チケット代3万円。決して安くはない対価を払っても満席になる、そんなイベントを目の当たりにして、これからの時代に求められるビジネスのヒントが見えたんです。

目次

「モノ」ではなく「特別な体験」こそが最強のビジネス戦略

人は体験にお金を払う

3万円あったら、皆さんは何に使いますか?家電?洋服?それとも美味しい食事でしょうか。ロサンゼルスで僕が目にしたのは、そのどれとも違うお金の使いみちでした。

人々は「その場でしか味わえない時間」「誰かと共有する思い出」に喜んでお金を払っていたのです。単純に高い・安いではなく、そこにしかない価値を求めていました。

ハリウッド・ボウルで見つけた「体験の力」

僕が行ったのは「ハリウッド・ボウル」という野外音楽堂。ここで『ジュラシック・パーク』を巨大スクリーンで上映しながら、フルオーケストラが生演奏するイベントがありました。220ドル(約3万3千円)のチケット代にもかかわらず、1万7千人収容の会場はほぼ満席でした。

映画が始まると、目の前のオーケストラが映像と完璧にシンクロ。恐竜の咆哮に合わせた迫力の音楽。美しい自然シーンでは、夜空に溶ける音色。家でDVDを見るのとは、全く別次元の体験でした。

ビジネス成功の新しい公式とは

この体験から学んだビジネス成功の公式は「没入感 × 付加価値 = 唯一無二の体験」です。

ただ映画を見るだけなら家でもできます。でも「野外の心地よい空気」「目の前の生演奏」「仲間との食事」これら全てが重なることで、他にない特別な時間になるんだと、身を持って体験しました。

これはどの業界でも応用できます。

*飲食店なら、料理だけでなく、雰囲気や接客も含めた「食事体験」

*小売店なら、商品だけでなく、買い物プロセス自体を「楽しい体験」に

ビジネスを手掛ける以上、お客様に「また来たい」と思ってもらえる特別な体験を提供することは不可欠。

LAの夜空の下で響いたオーケストラの音色と共に、改めて考えさせられた一夜でした。 お客様の心を掴むのは、商品そのものではなく、その先にある「かけがえのない体験」だと言えるのです。

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この記事を書いた人

総合商社で中近東および中南米向けの機械輸出ビジネスに従事した後、大手コンサルティングファームにてディレクターとして日本企業および欧米企業のグローバルプロジェクトを担当。2012年よりロサンゼルスに活動拠点を移し、2人の仲間とともに「Exa Innovation Studio(EIS)」を創業。

現在は、EISで日米欧の新規事業開発に取り組むと同時に、2020年に創業した日本特有の天然素材と道具を組み合わせたウェルネスブランド「Shikohin」および新規事業育成ファンド「E-studio」の経営に従事 。

起業家の世界的ネットワークであるEntrepreneurs’ Organization(EO)のロサンゼルスおよびラテンアメリカ・チャプターのメンバーとして、多くの若手起業家のコーチングに取り組む。2016年よりアクセラレーター「Founders Boost」でメンターを務め、多くのスタートアップのアドバイザーを務める。

慶應義塾大学環境情報学部卒業。

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