アメリカ市場の近未来を予測!環境・社会・外交政策から読み解く日本企業の成功戦略(連載・第3回)

前回の記事では、トランプ政権の経済政策、特に税制改革と暗号通貨戦略に焦点を当てて解説しました。

今回は、環境政策、社会政策、外交政策など、多岐にわたる分野での新政策を詳細に分析。同時に、日本の各企業がアメリカ市場で成功するための戦略を考察します。

目次

エネルギー政策の転換による新たなビジネスチャンス

トランプ政権は、国家エネルギー緊急事態を宣言し、化石燃料の掘削を推進。一方で、パリ協定からの離脱や電気自動車(EV)義務化の廃止など、環境政策の方向転換を図っています。

これぞ、日本にとって新たなるビジネスチャンス!例えば、化石燃料の採掘技術やインフラ開発においては、日本の高度な技術力が活かされる場となるはずです。

また、環境規制緩和の流れは、わが国の企業がアメリカ国内で事業を展開する際のコスト削減にもつながるでしょう。

社会政策における「多様性」の再定義

連邦機関における「性別」の定義を生物学的な性別に限定するなど、社会政策においても大きな転換を図っているのもトランプ政権の注目ポイントと言えます。

この動きは、アメリカ社会における多様性の概念に新たな解釈をもたらすに違いありません。アメリカの社会変化を的確に捉え、多様な顧客ニーズに対応できる製品やサービスの提供が、日本の企業の最重要課題だと言えます。

外交政策と国際関係の変化

トランプ政権は、アメリカの対外援助の再評価や再調整、アンサール・アッラ(フーシ派)のテロ組織指定など、外交政策においても独自の路線を追求。これらの外交政策は、国際関係に大きな影響を及ぼすでしょう。

日本企業は、アメリカの外交政策の変化を常に把握し、国際情勢の変化に柔軟に対応すべきです。

アメリカ市場で成功するための戦略

前政権とは大きく方向転換したトランプ政権にはチャンスと同時に、リスクも存在します。リスクを回避して成功するためには、以下のような戦略が不可欠です。

政策動向の的確な把握

トランプ政権の政策動向を常に把握し、ビジネス戦略に反映させる。

リスク管理の徹底

貿易摩擦や保護主義的な政策などのリスク要因を十分に考慮した上で、アメリカ市場への進出プランを策定する。

多様なニーズへの対応

アメリカ社会における多様性の概念を理解し、多様な顧客ニーズに対応できる製品やサービスを提供する。

現地企業との連携

アメリカ市場における事業展開においては、現地企業との連携を強化することが重要。


トランプ新政権の誕生は、アメリカ市場に大きな変化をもたらす可能性があります。日本企業は、これらの変化を的確に捉え、新たなビジネスチャンスを創出することが成功の鍵となるでしょう。

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この記事を書いた人

総合商社で中近東および中南米向けの機械輸出ビジネスに従事した後、大手コンサルティングファームにてディレクターとして日本企業および欧米企業のグローバルプロジェクトを担当。2012年よりロサンゼルスに活動拠点を移し、2人の仲間とともに「Exa Innovation Studio(EIS)」を創業。

現在は、EISで日米欧の新規事業開発に取り組むと同時に、2020年に創業した日本特有の天然素材と道具を組み合わせたウェルネスブランド「Shikohin」および新規事業育成ファンド「E-studio」の経営に従事 。

起業家の世界的ネットワークであるEntrepreneurs’ Organization(EO)のロサンゼルスおよびラテンアメリカ・チャプターのメンバーとして、多くの若手起業家のコーチングに取り組む。2016年よりアクセラレーター「Founders Boost」でメンターを務め、多くのスタートアップのアドバイザーを務める。

慶應義塾大学環境情報学部卒業。

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