成功への道筋と秘訣│ある起業家のリベンジストーリー(後編)

前回の記事では、初めてのアメリカ挑戦での失敗と、ふたたび挑戦するために一歩を踏み出したことについて触れました。今回は、その経験から学んだ教訓をもとに、どのように再挑戦を成功に導いたのかをお話ししていきます。

目次

成功への第一歩はアンカークライアントの獲得

失敗に終わったアメリカ初挑戦からの帰国後、僕は幼なじみの方(かた)健太郎とのディスカッションを繰り返しました。そして、前回の失敗の最大要因が「アンカークライアントの不在」だという結論にたどり着いたのです。そこからは、アンカークライアントの獲得を最優先事項として行動しました。

微笑んだ幸運の女神、大手企業からのオファー

やがて、楽天グループ株式会社から、仕事のオファーを獲得することになりました。これで、安定した収入源を確保した上での渡米が可能となったのです。

その仕事とは、楽天がアメリカのインターネット通販会社「バイ・ドット・コム」を買収する展開に関わるものでした。僕は、戦略として、「バイ・ドット・コム」の近くに拠点を置くべきと考え、カリフォルニア州ロサンゼルス市の南部に移り住んだのです。

ここに、二度目の挑戦の舞台として選んだのが、シカゴではなくロサンゼルスだった根拠があります。

A beautiful view of Newport Skyline in Orange County, Southern California

ネットワーク構築の重要性

アンカークライアントの獲得により当面の収入は確保できたものの、それだけでは事業の拡大や継続にはつながりません。新規契約を安定して取り続けるには、意思決定権を持つ人々とのつながりが重要なのです。そのため僕は、ロサンゼルスのビジネスコミュニティに深く入り込むように努めました。また、コミュニティという場でこそ、僕が日本で培ったノウハウや武器を最大限に活かせるとも感じたのです。

そこで僕は、業界イベントやセミナーに積極的に参加し、現地のネットワーク構築に力を注ぎました。この努力が実を結び、後のビジネス展開に大きく貢献することになったのです。

終わりなき挑戦

僕のリベンジストーリーは、二度目にして成功を収めました。そこには、徹底的な準備と戦略的なアプローチがあり、それ以前に失敗から学んだ教訓が成功の鍵だったことは間違いありません。

でも、挑戦はこれで終わりというわけではないのです。その後も僕は、さらなる高みを目指して、次々と挑戦を続けて来ました。そして、これからも新たな夢を追い続けて行きます。 夢の実現に向けた道のりは決して平坦ではありませんが、挑戦し続けることで得られるものは計り知れません。失敗を恐れず、学びを糧に前進し続けること。それが、夢を実現する最も確実な方法だと、僕は信じています。

この記事の前編「失敗を糧に掴み取った成功│ある起業家のリベンジストーリー」をまだご覧になっていない方は、以下からお読みいただけます。

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この記事を書いた人

総合商社で中近東および中南米向けの機械輸出ビジネスに従事した後、大手コンサルティングファームにてディレクターとして日本企業および欧米企業のグローバルプロジェクトを担当。2012年よりロサンゼルスに活動拠点を移し、2人の仲間とともに「Exa Innovation Studio(EIS)」を創業。

現在は、EISで日米欧の新規事業開発に取り組むと同時に、2020年に創業した日本特有の天然素材と道具を組み合わせたウェルネスブランド「Shikohin」および新規事業育成ファンド「E-studio」の経営に従事 。

起業家の世界的ネットワークであるEntrepreneurs’ Organization(EO)のロサンゼルスおよびラテンアメリカ・チャプターのメンバーとして、多くの若手起業家のコーチングに取り組む。2016年よりアクセラレーター「Founders Boost」でメンターを務め、多くのスタートアップのアドバイザーを務める。

慶應義塾大学環境情報学部卒業。

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