宝島の発見には時代背景に沿ったニーズ解明が必須 ~新規事業成功への航海図 Vol.2

ビジネスモデルを考える上で、時代背景の理解は不可欠です。過去10年間で社会は大きく変化しました。どのような変化があったか、ジャンルごとに見ていきましょう。

目次

近年における社会変化(ジャンル別)

物流関連

オンデマンドの加速
Amazonなどの影響で、消費者は「すぐに届く」ことを期待するようになりました。

シェアリングエコノミーの台頭
モノを所有するのではなく、必要な時に共有するスタイルが広がっています。

ワンストッププラットフォームの進化
定期的な消耗品は、サブスクリプションモデルで顧客に提供されています。

金融関連

仮想通貨とブロックチェーン
貨幣経済への疑問と技術発展から、新たな決済手段が生まれています。

楽しむという概念

ゲーミフィケーション
ダイエットなどの苦痛な作業にゲーム要素を取り入れ、楽しく取り組むことが重要視されています。

ユーザージェネレーテッドコンテンツ
企業だけでなく、ユーザー自身がコンテンツを作成し、ファンが共に盛り上げる動きが活発化。

テクノロジーと消費者行動

マルチタスク
複数の作業を同時に行うことが当たり前に

双方向コミュニケーション
企業と消費者の直接的なやり取りが増加

健康への意識
ウェアラブルデバイスなどを活用した健康管理が普及

科学技術の進歩
AI、IoT、5Gなどの技術革新が新たなビジネスチャンスを創出

データ活用
ビッグデータ分析によって個々に最適化されたサービス提供が一般的に……

その他の変化

社会背景、デモグラフィー、環境、スマートシティ、エネルギー、生物経済など、あらゆる要素が複雑に絡み合っています。世界で何が起き、それが各国の経済にどんな影響を及ぼしているのかを常に理解しておきましょう。

潜在的なニーズが重要

また、人々のライフスタイルの変化も見逃せません。マルチモーダルモビリティ、パーソナライゼーション、ミニマリズム、ソーシャルメディア、ペットへの愛情など、要素は多岐に渡っています。さらには、高齢化、都市化、環境問題、エネルギー問題といった変化も読み解きながら、新たなニーズを探っていきましょう。

時代の変化を敏感に捉え、潜在的なニーズを見出すことが、新規事業成功への鍵となるのは間違いありません。

次回は、宝島発見の決め手となる「マインドセット」についてお伝えします。

サルヴェーション・マウンテン
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この記事を書いた人

総合商社で中近東および中南米向けの機械輸出ビジネスに従事した後、大手コンサルティングファームにてディレクターとして日本企業および欧米企業のグローバルプロジェクトを担当。2012年よりロサンゼルスに活動拠点を移し、2人の仲間とともに「Exa Innovation Studio(EIS)」を創業。

現在は、EISで日米欧の新規事業開発に取り組むと同時に、2020年に創業した日本特有の天然素材と道具を組み合わせたウェルネスブランド「Shikohin」および新規事業育成ファンド「E-studio」の経営に従事 。

起業家の世界的ネットワークであるEntrepreneurs’ Organization(EO)のロサンゼルスおよびラテンアメリカ・チャプターのメンバーとして、多くの若手起業家のコーチングに取り組む。2016年よりアクセラレーター「Founders Boost」でメンターを務め、多くのスタートアップのアドバイザーを務める。

慶應義塾大学環境情報学部卒業。

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