アメリカの未来を左右する2人の天才│トランプとマスク、その相矛盾する挑戦

2024年の大統領選挙でドナルド・トランプ氏が再選を果たし、イーロン・マスク氏が新設された政府効率化省(DOGE)の長に就任しました。

この稀代の実業家2人が、これからの4年間でアメリカをどのように変革していくのか。その可能性と課題を探ってみましょう。

目次

天才マーケター、トランプの戦略

トランプ氏は、マーケティングの天才と呼ぶに相応しい人物です。アメリカ国民の不満や願望を見事に読み取り、それを強力なメッセージとして発信する能力は群を抜いています。

法人税の大幅な減税、チップへの非課税化、移民制限による雇用確保、そして各国への関税政策。

これらの政策は、「アメリカファースト」という旗印のもと、国民の心を掴んでいます。

さらに、強いドル維持による基軸通貨としての地位確保。低金利政策による経済活性化など、国民にとって魅力的な政策を次々と打ち出しているあたり、いかにもトランプ氏という感じです。

革命家マスク、その新たな挑戦

一方のイーロン・マスク氏は、PayPalでの決済革命、テスラによる電気自動車革命、SpaceXによる民間宇宙事業の革命、そしてTwitter(現X)買収によるソーシャルメディア革命と、「不可能」を「可能」に変えてきた革命家です。

新政権下では、政府効率化省(DOGE)のトップとして、連邦予算の大幅削減と政府機関の合理化という新たな挑戦に取り組もうとしています。

相矛盾する政策、その行方

しかし、前述の数々の政策は、大きな矛盾をはらんでいます。

例えば……

ザッとあげただけでも、両立に矛盾が生じることだらけです。

また、製造業の国内回帰を掲げながら、実際の工場は高度に自動化されており、雇用創出効果が限定的なのも否めません。

天才マーケターと天才革命家。この2人が、これらの矛盾をどのように解決し、アメリカをどこへ導くのか。目が離せませんね。

おわりに

僕は、この2人が描く未来図に大きな興味を抱いています。

不可能を可能に変えてきた2人だからこそ、この先の4年間に予想を超える展開があるかもしれません。

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この記事を書いた人

総合商社で中近東および中南米向けの機械輸出ビジネスに従事した後、大手コンサルティングファームにてディレクターとして日本企業および欧米企業のグローバルプロジェクトを担当。2012年よりロサンゼルスに活動拠点を移し、2人の仲間とともに「Exa Innovation Studio(EIS)」を創業。

現在は、EISで日米欧の新規事業開発に取り組むと同時に、2020年に創業した日本特有の天然素材と道具を組み合わせたウェルネスブランド「Shikohin」および新規事業育成ファンド「E-studio」の経営に従事 。

起業家の世界的ネットワークであるEntrepreneurs’ Organization(EO)のロサンゼルスおよびラテンアメリカ・チャプターのメンバーとして、多くの若手起業家のコーチングに取り組む。2016年よりアクセラレーター「Founders Boost」でメンターを務め、多くのスタートアップのアドバイザーを務める。

慶應義塾大学環境情報学部卒業。

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