「いつか行ってみたい」と、ずっと憧れていた場所があります。それは、ダーウィンが進化論の着想を得たという、自然と楽園ガラパゴス諸島です。
僕にとって、その「いつか」が訪れたのは、今年1月のことでした。
出発前にハプニング勃発
きっかけは、僕が所属している起業家ネットワーク「EO(Entrepreneurs’ Organization)」の南米チャプターが主催したイベント。ラテンアメリカの各国からのメンバーが集う「ブリッジチャプター」の企画で、ガラパゴスへ行くというのです。これは逃せない!と、すぐさま参加を決めました。
実は当初、一人で参加するつもりだったのです。でも、この旅の話を家族にしたとき、13歳になる息子の目がキラキラと輝きました。
動物に関わるサイエンティストになるのが彼の将来の夢。「目指せ、現代のシートン動物記!」なんて話していたのですが……
僕がガラパゴスに行くと知ったとたん、息子は「僕も絶対行く!連れて行かないとダメ!」と大興奮。きっと最高の学びの機会になるだろうと、急遽、妻と息子と3人で参加することにしました。
ところが、出発を目前に控えたお正月。思いも寄らないハプニング勃発!なんと、息子が肩の骨を折ってしまったんです。さすがに旅行は無理だろうと、キャンセルが頭をよぎりました。
ところが本人は「絶対に行く!」と言って聞きません。医者とも相談して、細心の注意を払うことを条件に、なんとかドクターストップを回避。
息子の熱意に押される形で、僕たち夫婦も覚悟を決めて、「いざ、出発!」

8時間かけて冒険の舞台へ
今回の旅は、EOの仲間たち総勢80人という大所帯!しかも、ガラパゴス諸島を巡るために、大型のクルーズ船をまるごとチャーターするという、なんともスケールの大きな旅です。
旅程は1週間。まずはエクアドルの首都キトに数日滞在した後、飛行機でガラパゴス諸島へ移動。そこから5日間かけて、チャーターしたクルーズ船で島々を巡ります。
アメリカを拠点にする僕たちにとってさえも、南米エクアドルは決して近い場所ではありません。行きはロサンゼルスからペルーのリマを経由して、キトに到着するまで約8時間以上かかります。
帰りは、キトからアトランタ経由で戻るルートを選びました。家族3人分のコストを考えながら、ベストなルートを探すのも旅の準備の醍醐味です。
怪我を乗り越え、夢を追う息子のキラキラした瞳。そして、まだ見ぬ大自然への期待感。チャーター船という非日常の舞台。一体どんな驚きが待っているのか?僕たちの胸は高鳴っていました。
次回は、いよいよ驚異の島々、ガラパゴス諸島での体験をお届けします!
