毎日フルスロットルで事業に取り組んでいると、「あれ、僕(私)は今、どこに向かって走ってるんだっけ?」と、ふと我に返る瞬間はありませんか?
目の前のタスクに追われ、がむしゃらに進むうちに、いつの間にかコンパスを見失ってしまう。起業家なら、誰もが一度は経験する感覚かもしれません。
時々は、人生の「棚卸し」が必要
先日、僕が所属する起業家組織「EO(Entrepreneurs’ Organization)」のフォーラムで、「Living Legacy」という非常にパワフルな自己分析ワークショップに取り組みました。これは、自分の現在地を正確に把握し、未来へ進むための羅針盤を手に入れるためのもの。
今回はその中から、現状把握の第一歩となる2つの強力なツールをご紹介します。これを読めば、あなたもきっと自分の足元がクリアに見えてくるはずです。

まずは現在地を知ろう!人生のバランスシート「Wheel of Life」
あなたの人生は、ちゃんとバランスが取れていますか?
そう聞かれて「はい、完璧です!」と即答できる人は少ないでしょう。僕自身、仕事に夢中になるあまり、他のことがおろそかになりがちです。
そこで登場するのが「Wheel of Life(人生の輪)」。これは、自分の人生をいくつかのカテゴリーに分け、それぞれの満足度を点数化して可視化するツールです。まるで、会社のバランスシート(貸借対照表)の”人生版”といったところでしょうか。
具体的には、以下の8つの分野で自己評価します。
- 仕事 (Work):ビジネスの充実度
- リーダーシップ (Leadership):自己実現、影響力
- 健康:身体的なウェルビーイング
- 配偶者:パートナーとの関係
- 人間関係 (Relationships):家族や友人とのつながり
- スピリチュアル:精神的な充足感
- 楽しみ (Fun):感情的なウェルビーイング、喜び
- 経済 (Financial):経済的な安定、自由
それぞれの項目を「全く満足していない(0点)」から「最高に満足している(10点)」で採点し、円グラフに書き込んでみてください。
ちなみに僕の結果は、リーダーシップが8点、妻との関係が9点と高い一方、健康はなんと6点でした…!最近トレーニングをサボりがちだったのが、見事に数字に表れてしまいました(苦笑)。
このグラフが綺麗な円を描いていれば、あなたの人生のタイヤはスムーズに回転します。でも、僕のようにどこかが凹んでガタガタのタイヤだったら?スピードを出そうにも、うまく前に進めませんよね。
このワークのすごいところは、「課題」を客観的に、そして一目で把握できること。まずは自分のタイヤの形を知ること。それが、力強く未来へ走り出すための最初のステップです。

あなたの行動を決める「OS」は?コアバリューの見つけ方
現在地がわかったら、次に必要なのは「コンパス」です。どんな道に進むべきか、迷った時に立ち返るべき指針、それが「コアバリュー(核となる価値観)」です。
これは、いわばあなたの人生を動かす「OS」のようなもの。あるいは、あなただけの「憲法」と言ってもいいかもしれません。この軸がブレなければ、どんな困難な決断を迫られても、後悔のない選択ができるようになります。
「Living Legacy」ワークショップでは、以下の3ステップでこのOSを掘り起こします。
1.単語のシャワーを浴びる
「野心的」「本物」「バランス」「好奇心旺盛」など、価値観を表すたくさんの単語リストの中から、直感で「これだ!」と思う言葉を15〜20個選びます。
2.原石を磨き上げる
選んだ言葉を眺めながら、「これは本当に心の底から信じていることか?」「何かを達成するための手段ではないか?」と自問自答し、8つ程度に絞り込みます。
3.最強の3フレーズを創る
最後に、残った言葉を組み合わせて、自分を最も力づけてくれる3つのオリジナル・フレーズを作成します。
このプロセスを経て、僕がたどり着いたコアバリューは以下の3つでした。
自分らしく、 敬意を持ちながらも野心的
─自然体で他者を尊重しつつ、しっかりとした野心も持っている
好奇心とバランス
─好奇心が旺盛で、バランス感覚に優れている
前向きに粘り強く
─ポジティブで、粘り強くやり抜く
どうですか?なんだか自分だけの「ヒーローの決め台詞」みたいで、ワクワクしてきませんか?この言葉が、これからの僕の全ての行動の土台になります。
自己分析は、未来へ進むための航海図を手に入れる作業
今回ご紹介した「Wheel of Life」と「Core Values Exercise」。これは、大海原へ冒険に出る船乗りが、出航前に必ず行う「現在地の確認」と「進むべき方角(コンパス)の調整」に他なりません。
この最初のステップを飛ばして、いきなり「大きな目標を立てよう!」としても、それは羅針盤のない航海と同じ。エネルギーを注いでも、気づけば同じ場所をぐるぐる回っていた…なんてことになりかねません。
まずは、あなた自身の「人生の輪」を描き、あなただけの「コアバリュー」という名のコンパスを手にしてください。
さて、航海図の準備は整いました。しかし、自分の船を外から見たことはありますか?次回は、「他人という鏡」を使って、自分では決して見ることのできない「本当の自分」の姿を発見する、驚きの方法についてお話しします。お楽しみに!

